KEMA Column
日本とこんなに違う!?韓国のコンビニ事情
韓国旅行の楽しみといえば、グルメ、ショッピング、カフェ巡り──その全部が少しずつ詰まった場所が、実は「コンビニ」です。2025年に韓国を訪れた日本人は約365万人で過去最多。韓国観光公社は2026年、450万人の誘致を目標に掲げています。そして旅慣れた人ほど口を揃えるのが、「韓国はコンビニが楽しい」ということ。2026年7月にはGS25の人気商品が全国のドン・キホーテで公式販売され、日本でも大きな話題になりました。この記事では、CU・GS25など主要チェーンの違いから、旅行者の定番グルメ、2026年のトレンド商品、そして夜の楽しみ方まで、韓国コンビニのすべてをご案内します。
いま、韓国コンビニが「旅の目的地」になっている
韓国のコンビニは、全国に5万店以上あるといわれます。人口あたりの店舗密度は世界でもトップクラスで、日本を上回る「コンビニ大国」。ソウルの繁華街では、交差点のこちらとあちらに別チェーンが向かい合って建っている光景も珍しくありません。それだけ競争が激しいぶん、各チェーンは自社ブランド(PB)商品やコラボ商品の開発に力を注ぎ、棚の入れ替わりは驚くほど速い。「先週あったのに、もうない」が日常なのです。
いま韓国を訪れる日本人は、9割以上が個人旅行。その中心である20〜30代の女性たちの旅の目的は「グルメ・ショッピング」が約67%と圧倒的です。SNSでは「韓国コンビニ購入品」の動画が定番コンテンツになり、韓国ドラマにはコンビニの窓際カウンターでラーメンをすする場面が繰り返し登場する。観光名所でも飲食店でもないのに、コンビニは確実に「旅の目的地」の一つになりました。
しかも韓国のコンビニは「売店」にとどまりません。ATMで現金を下ろし、ネット通販の荷物を受け取り、急な雨には傘を買い、スマホの充電が切れたらモバイルバッテリーをレンタルする。最近では銀行窓口の代わりになるサービスを備えた店舗まで登場しているほどで、韓国の暮らしを丸ごと引き受ける「生活インフラ」なのです。旅行者にとっても、困ったときにまず駆け込む場所として覚えておいて損はありません。
まずは基礎知識。4大チェーンはこう違う
韓国のコンビニは、CUとGS25の2強に、セブンイレブンとemart24が続く構図です。日本と違って「どこも同じ」ではなく、チェーンごとの個性がはっきりしているのが面白いところ。実際の店舗の写真とあわせて、旅の前にざっくり押さえておきましょう。
CU(シーユー)キャラクターコラボの宝庫

全国に1万店を大きく超える最大級のネットワーク。クレヨンしんちゃんや人気アニメとのコラボ食品が次々に登場し、SNSでバズる商品の発信源になることも多いチェーン。明洞には外貨両替機を備えた旅行者向けの大型店舗もあります。写真:ソウル・汝矣島駅店|LERK, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(CU Yeouido-yeok branch 20180914 154622.jpg)
GS25(ジーエスにじゅうご)ラーメン調理機とPBの強さ

売上規模で首位を争う存在で、セルフのラーメン調理機を置く店舗が多いのが旅行者にはうれしいポイント。韓国ドラマのロケ地としてもおなじみで、AI技術を使った無人店舗など「未来型コンビニ」の実験にも積極的です。写真:釜山・S萇山駅店|LERK, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(GS25 S-Jangsan-yeok branch 20180402 160424.jpg)
セブンイレブン1989年、韓国初の24時間コンビニ

日本でおなじみの看板も、中身は別物。コチュジャン系やプルコギ系など韓国らしい味付けのおにぎり・弁当が充実していて、「同じチェーンの違い探し」という楽しみ方ができます。写真:ソウル・阿峴店|LERK, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(7-Eleven store Ahyeon shop 20180915 134614.jpg)
emart24(イーマート24)「No Brand」の親戚

大手スーパー・新世界グループ系列。シンプルなパッケージで価格を抑えたPB商品に強く、お土産のまとめ買いにも向いています。写真のAR孔徳駅店のような無人型店舗の先駆けでもあります。写真:ソウル・AR孔徳駅店|LERK, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(Emart24 AR-Gongdeok-yeok branch 20191021 063630.jpg)
迷ったらこれ。旅行者の「定番」グルメ
初めての韓国コンビニで何を買うか。まず外せないのがキンパ(韓国海苔巻き)です。ごま油の香る海苔とたっぷりの具材は、日本のおにぎりコーナーとはまったく違う顔ぶれ。三角キンパならワンコイン感覚で、旅の朝ごはんにちょうどいいサイズです。飲み物なら、50年以上愛され続ける国民的ドリンク「バナナウユ(バナナ牛乳)」。ぽってりした壺型の容器は、韓国土産の定番アイコンでもあります。ヨーグルトにグラノーラを合わせて食べる「ビヨット」も、韓国人の朝の定番として長く支持されてきました。
そしてもう一つの主役が、即席ラーメン。韓国のコンビニには「ラーメン調理機」というセルフの専用マシンがあり、カップにお湯を注ぐのではなく、袋麺を金色のアルミ鍋型容器でぐつぐつ煮て仕上げます。出来上がるのは「お湯で戻した味」ではなく「鍋で作った味」。窓際のカウンター席で、湯気の立つラーメンをすすりながら街を眺める時間は、それだけで韓国ドラマのワンシーンです。辛さが不安なら、まずはマイルドな「ジンラーメン」系から試すのがおすすめです。
小腹派には、レジ横のホットスナックも見逃せません。魚のすり身を串に刺した「オムク」、コチュジャンだれのカップトッポギ、ジューシーなハットグ。歩き疲れた午後の「あと一口」に、これほど頼れる棚はありません。
「1+1」の魔法にご注意を
韓国コンビニの棚で必ず出会うのが、「1+1(ワンプラスワン)」「2+1」という値札です。1個買うともう1個無料、2個買うと3個目が無料──日本の「2個目半額」よりずっと豪快なこのプロモーション文化は、チェーンを問わず韓国コンビニ共通の大名物。対象商品は毎月ガラリと入れ替わり、月初には「今月の1+1まとめ」がSNSやアプリで特集されるほど、韓国の人々の生活に深く根づいています。
各チェーンの公式アプリを入れれば今月の対象商品を一覧でき、韓国の学生や会社員は「ヘンサ(プロモ)棚から先にチェック」が習慣。無料でもらえた1個はホテルの夜食にするもよし、日本で待つ誰かへのお土産にするもよし。「ちょっと得した夜」の積み重ねこそ、韓国コンビニ最大の中毒性かもしれません。買いすぎにだけは、ご注意を。
弁当売り場には「物語」がある
韓国のコンビニ弁当「トシラク」も、ここ10年ですっかり市民権を得ました。ブームのきっかけのひとつといわれるのが、国民的女優の名前を冠したある弁当シリーズ。「この値段でこの中身はすごい」と話題を呼び、そこから「ヘジャスロプタ(=驚くほどお得だ)」という流行語まで生まれました。弁当ひとつが新しい韓国語を作ってしまう──コンビニが文化の発信地であることを象徴するエピソードです。
白いごはんにプルコギ、目玉焼き、キムチにナムル。ふたを開ければ「韓国の定食」がそのまま詰まっていて、物価上昇が続くソウルでは、いまふたたびコンビニ弁当がランチの主役に返り咲いています。電子レンジは店内で自由に使えるので、温めて窓際カウンターへ。近くの会社員に混ざって食べるトシラクは、どんな食堂よりも「韓国の日常」の味がします。
2026年、いま棚で起きていること
定番を押さえたら、次は「いまの韓国」を棚から読み取ってみましょう。2026年のコンビニトレンドをいくつかご紹介します。なお、韓国のコンビニは商品の入れ替わりがとても速いため、人気商品は時期や店舗によって変わります。「出会えたらラッキー」くらいの気持ちで探すのが、ちょうどいい距離感です。
グリークヨーグルト濃厚&高タンパクの大本命
水切りした濃厚ヨーグルトに、ハチミツやグラノーラを合わせるスタイルが大流行。人気ヨーグルト専門店とのコラボ商品や、片手で食べられるパウチ型まで登場し、ヘルシー志向の若い世代の定番になっています。
生クリーム系スイーツ「タオルケーキ」現象
クレープ生地でたっぷりの生クリームを包んだケーキなど、カフェ品質のスイーツがコンビニ価格で並びます。SNSで話題になった商品は夕方には売り切れることも。
産地コラボの限定味済州抹茶×国産イチゴなど
ロングセラー菓子に、済州島の抹茶や国内産イチゴなど「産地」を打ち出した限定フレーバーが続々。おなじみのお菓子の限定版は、お土産としても喜ばれます。
キャラクター&ドラマコラボアニメから話題のドラマまで
人気アニメのかまぼこ入りラーメンや、世界的ヒットドラマをモチーフにしたお菓子など、エンタメとのコラボは韓国コンビニの十八番。パッケージ目当てに集める人も少なくありません。
果実系ハイボール・RTDカクテル「コンビニ酒」の進化
果肉入りのハイボールや低アルコールのRTDカクテルが人気拡大中。ホテルに戻ってからの「ひとり打ち上げ」のお供に選ぶ旅行者も増えています。
夜のコンビニと、漢江のラーメン
韓国コンビニの真価は、実は夜に発揮されます。多くの店舗に窓際のイートインカウンターがあり、夜遅くまで賑わうソウルの街を眺めながら、買ったものをその場で食べられる。観光で歩き疲れた夜、ホテルに戻る前にコンビニで軽く一杯──そんな「締めのコンビニ」は、韓国の若者たちの日常でもあります。
そして夏の夜の最高峰が、漢江(ハンガン)公園のコンビニです。汝矣島や盤浦の公園内にある店舗にはラーメン調理機がずらりと並び、川風に吹かれながらすする「漢江ラーメン」は、いまや観光体験としても大人気。芝生にマットを敷いて、コンビニのスナックと飲み物を広げれば、ソウル市民と同じ夏の夜が過ごせます。日が沈むころに行くのがおすすめです。
そして深夜0時を過ぎても、コンビニの物語は続きます。飲み会帰りの人々がまっすぐ向かうのは、ヘジャン(=酔い覚まし)ドリンクの棚。韓国では「飲む前に一本、飲んだ後にもう一本」が大人のたしなみで、レジ横に並ぶ小瓶がその主役です。翌朝のための即席スープ、夜食の定番カップトッポギ、締めのアイスクリーム──深夜の棚は、昼とはまるで別の顔ぶれ。眠らない街ソウルの「夜のリアル」を見たければ、深夜のコンビニほど正直な場所はありません。
旅行者たちの「リアルな声」を集めてみました
ここで、SNSや周りの韓国旅行好きからよく聞こえてくる、コンビニにまつわるリアルな声をご紹介します。旅の予習として、そして「わかる」とうなずく楽しみとして。
「初日の夜、ホテルに荷物を置いてすぐ近くのコンビニへ。気づけば滞在中、毎晩通っていました。最終日には店員さんに会釈されるようになっていて(笑)」
─ 30代・初めてのソウル旅
「ラーメン調理機の前で固まっていたら、隣にいた女子高生が身振り手振りで教えてくれました。言葉は通じなかったけど、あの一杯は忘れられません」
─ 20代・友人との2人旅
「1+1につられて買いすぎて、帰りのスーツケースの3分の1がコンビニのお菓子に。でも、まったく後悔していません」
─ 30代・年2回のリピーター
「バナナウユの容器がかわいすぎて捨てられず、洗って持ち帰ってペン立てにしています。机の上で毎日ソウルを思い出せる」
─ 20代・カフェ巡り派
「漢江ラーメン、正直そこまで期待していなかったんです。でも夜風と夜景というスパイスで、人生最高の一杯になりました」
─ 40代・家族旅行
知っておきたい実用情報──支払い・袋・営業時間
支払いは、クレジットカードがほぼどこでも使えます。地下鉄やバスに乗れる交通カード「T-money」はコンビニで購入・チャージができて、そのままコンビニの支払いにも使える優れもの。外国人旅行者向けのプリペイドカード「WOWPASS」や、Apple Payに対応する店舗も増えています。現金はお守り程度で十分ですが、屋台や市場と組み合わせて歩く日は少額を持っておくと安心です。
気をつけたいのは、レジ袋が有料であること。韓国は使い捨てプラスチックの規制が進んでいるので、小さなエコバッグを一つ持ち歩くとスマートです。また「コンビニ=24時間」とは限らず、深夜は閉まる店舗もあります。街にゴミ箱が少ないのも韓国の特徴なので、食べ歩きよりも、イートインで食べきってから出るのが快適です。お酒を買うときは年齢確認でパスポートの提示を求められることがあるので、「夜のコンビニ酒」を楽しみたい日はお忘れなく。
そして、旅の前の「予習」も日本でできるようになりました。2026年7月から、GS25のPB商品が全国のドン・キホーテで公式販売されています。シリーズ累計3,500万個を売り上げた「オモリキムチチゲラーメン」や、SNSで話題になった「平壌冷麺スープ」など約20アイテム。日本で気に入った味を、現地の棚で「本場版」として探す──そんな新しい楽しみ方も生まれています。
コンビニ巡りの夜、髪はリセットの時間
ところで、コンビニ巡りが楽しい旅ほど、髪は働きづめです。日中の強い紫外線と汗、夜まで続く街歩きの湿気、そして店内やホテルの強い冷房による乾燥。気づけば毛先がパサつき、翌朝の写真にうねりが写り込む──夏の韓国旅行あるあるです。
韓国の女性たちが旅先でも欠かさないのが、「アウトバス(洗い流さない)ケア」の習慣です。夜、シャワーの後にオイルやバームを毛先へなじませて、寝ている間の乾燥から髪を守る。朝は出かける前にもう一度薄くなじませて、紫外線と湿気に備える。ホテルの部屋で1分あればできるこの習慣が、旅の後半の髪を左右します。漢江ラーメンの夜も、締めはコンビニのグリークヨーグルトと、髪のリセットで。
旅のポーチに。KEMAの人気アイテム

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KEMAが受け継ぐ、韓国の美意識
めまぐるしく入れ替わるトレンドの棚と、50年変わらないバナナウユ。韓国コンビニの魅力は、この「変化」と「定番」が同じ棚に並んでいることにあります。新しいものを貪欲に取り入れながら、良いものは長く守り続ける──それは韓国の美容が世界で支持される理由とも、どこか重なります。KEMAが掲げる「秩序・均衡・調和」という哲学も同じです。先進のリポソーム技術で成分を髪の深部へ届けながら、水分と熱の均衡を捉える湿熱発想で、髪本来の美しさを守る。トレンドを楽しむ心と、変わらない土台のケア。その両方を、旅にも毎日にも。