韓国から届いた
"食後の一杯"という
新しい習慣
From Seoul to Tokyo — A New Coffee Culture
ランチを終えたソウルの街を歩くと、誰もが大きなカップを片手に歩いている。韓国では「食後にコーヒーを飲む」ことが、呼吸をするように自然な習慣になっている。その文化がいま、東京にも静かに、しかし確実に届きはじめた。
年間405杯。
韓国人とコーヒーの深い関係
韓国人ひとりあたりの年間コーヒー消費量は約405杯。世界平均の約4倍にあたるこの数字は、韓国がいかにコーヒーを日常に組み込んでいるかを物語っています。
その背景にあるのが、「食後のコーヒー」という独自の習慣です。韓国料理は味付けが濃く、辛さや甘さがしっかりとしたものが多いため、食後にすっきりとしたコーヒーで口をリセットする文化が自然と根づきました。ランチのあとにカフェに立ち寄るのは、韓国の社会人にとってごく当たり前の行動です。
韓国ドラマでもおなじみの「アア(아아)」という言葉。これは「アイスアメリカーノ」の略称で、注文時に気軽に使われています。「凍え死んでもアイスアメリカーノ(얼죽아)」というスラングが生まれるほど、韓国人のアメリカーノ愛は本物です。
東京に広がる
韓国カフェカルチャー
韓国のカフェ文化は、いまや海を越えて日本にも浸透しはじめています。SNSを通じて韓国の最新カフェ情報に触れた日本の若者たちが、渡韓するたびにカフェ巡りを楽しみ、その体験を東京でも求めるようになりました。
そのなかでも象徴的なのが、韓国発のコーヒーチェーンの日本上陸です。大容量でリーズナブルなテイクアウトコーヒーや、インテリアにこだわった空間演出、そしてSNS映えするメニュー。日本にはなかった「新しいコーヒー体験」が次々と届いています。
韓国料理は味が濃いから、食後のコーヒーで口のなかをすっきりさせたい。それが毎日のリズムになっていて、コーヒーのない一日は考えられない。
── 韓国のカフェ文化に詳しいライターの声虎ノ門・東京駅に出現した
「マンモスコーヒー」旋風
2025年1月、韓国発のコーヒーブランド「マンモスコーヒー(Mammoth Coffee)」が東京・虎ノ門に日本1号店をオープンしました。2012年にソウル・ホンデで創業し、韓国国内で約900店舗を展開する人気チェーンです。
その最大の特徴は「マンモス級」のサイズ感。Lサイズはなんと940mlと、ほぼ1リットル。それでいてアイスアメリカーノは400円という驚きの価格設定です。テイクアウトに特化した店舗設計で、わずか13坪のスペースから1日最大1,400杯を売り上げたという記録も話題になりました。
ブラジル産の厳選されたコーヒー豆を使用し、柔らかな甘みと香ばしさのバランスが特徴。「毎日通えるカフェ」をコンセプトに、働くすべての人の日常に寄り添う一杯を提供しています。広告を打たずSNSと口コミだけで話題を集め、ランチタイムには行列ができる日も。
現在、虎ノ門に2店舗、東京駅ヤエチカに1店舗を展開。周辺で働くビジネスパーソンを中心にリピーターが増加中で、神谷町や赤坂など少し離れたエリアからわざわざ訪れるファンも。
「食後の一杯」を、
東京の日常に取り入れてみる
実は私たちKEMAのオフィスの近くにも、このマンモスコーヒーがあります。ランチを終えたスタッフが「ちょっとマンモス行ってくる」と席を立つ光景は、いつの間にか日常のひとコマに。大きなカップを片手にオフィスへ戻る姿は、まさにソウルの街角そのものです。
韓国と日本のコーヒー文化は、実はとても対照的です。日本では繊細なハンドドリップで一杯をじっくり味わうスタイルが根づいていますが、韓国ではエスプレッソベースのアメリカーノをさっとテイクアウトして楽しむのが主流。日本の「喫茶」文化が「静の美学」だとすれば、韓国のカフェ文化は「動のエネルギー」ともいえるでしょう。
しかし最近は、この2つの文化が東京で融合しはじめています。こだわりの豆を使いながらも大容量で提供するスタイルや、テイクアウト前提のスタイリッシュな店舗設計は、忙しい東京のビジネスパーソンのライフスタイルにもフィットしています。
韓国のように、ランチのあとに一杯のコーヒーで気持ちをリセットする。午後の仕事に向かう前に、お気に入りのカフェに立ち寄る。そんな小さな習慣が、日々の暮らしをほんの少し豊かにしてくれるかもしれません。
コーヒーの次は、ヘアケア。
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