冬の静電気で髪が広がる理由|パチパチ・まとまらないを防ぐ乾燥シーズンのヘアケア

冬の静電気で髪が広がる理由と乾燥シーズンのヘアケア

KEMA Column

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ニットを脱いだ瞬間に、パチパチッ。ブラシを通したら、髪がふわーっと逆立って、顔にまとわりつく。空気が乾燥してくる季節になると、毎年のように悩まされるのが髪の静電気です。せっかく朝きれいにセットしても、マフラーを外しただけで台なしになってしまうと、がっかりしますよね。

「冬だから仕方ない」とあきらめている方も多いのですが、静電気は、しくみを知ればかなり減らすことができます。そして、静電気はただ不快なだけでなく、髪のダメージにもつながる、見過ごせない存在でもあります。この記事では、静電気が起きる理由から、今日からできる対策までを、順番にご紹介します。

この記事でわかること

  • 髪に静電気が起きるしくみと、冬に増える理由
  • 静電気が髪に与える影響
  • お風呂・スタイリング・ブラシ・服・部屋、場面別の対策
  • 外出先で困ったときの応急処置

静電気は、なぜ起きる?

まずは、静電気の正体からお話しします。難しい理科の話は抜きにして、ポイントだけを押さえましょう。

すべてのものは、プラスとマイナスの電気を、バランスよく持っています。ところが、違う素材同士がこすれ合うと、片方からもう片方へマイナスの電気が移動して、バランスがくずれます。この「電気がかたよって、たまった状態」が静電気です。

髪は、プラスの電気を帯びやすい素材だと言われています。ブラッシングや服との摩擦で、1本1本の髪がプラスの電気を帯びると、どうなるでしょうか。磁石の同じ極同士が反発し合うのと同じように、プラス同士になった髪と髪が反発し合います。これが、髪がふわっと広がったり、逆立ったりする理由です。

静電気でふわりと浮き上がる髪
同じプラスの電気を帯びた髪同士が、反発し合って広がる。

冬に髪の静電気が増える3つの理由

摩擦は一年中起きているのに、なぜ冬だけ静電気に悩まされるのでしょうか。

理由1:空気が乾燥している

じつは静電気は、夏でも発生しています。ただ、湿度が高い季節は、空気中の水分を通して電気が自然に逃げていくため、たまりにくいのです。空気が乾燥する冬は、電気の逃げ道がなくなり、髪や体にどんどんたまってしまいます。

理由2:暖房で、さらに乾燥する

エアコンなどの暖房を使うと、室内の空気はさらに乾燥します。外も中も乾燥している冬は、髪にとって一日中、静電気が起きやすい環境なのです。

理由3:重ね着とマフラーで、摩擦が増える

ニット、コート、マフラー、フリース。冬は、髪に触れるものが一気に増えます。着たり脱いだりするたびに髪とこすれ合い、静電気が生まれるきっかけになります。

たかが静電気、ではない。髪への影響

静電気は、パチッとする不快感や、スタイルの乱れだけが問題なのではありません。髪そのものにも、じわじわと影響を与えます。

  • キューティクルが傷つきやすくなる:静電気が起きている髪は、表面のキューティクルが浮きやすく、はがれやすい状態になると言われています。
  • 絡まりやすくなる:広がった髪同士が絡まり、それをとかすときの摩擦で、切れ毛や枝毛の原因になります。
  • ホコリを引き寄せる:静電気を帯びた髪は、空気中のホコリなどを引き寄せやすくなります。
  • ツヤがなく見える:髪がバラバラの方向を向くため、光がきれいに反射せず、パサついて見えます。

傷んだ髪ほど、静電気が起きやすい

同じ部屋にいても、静電気が起きやすい人と、そうでない人がいます。その違いのひとつが、髪が持っている「うるおい」です。

うるおいをしっかり保っている髪は、電気を逃がしやすく、静電気がたまりにくい状態です。一方、カラーやパーマ、アイロンの熱などでダメージを受けた髪は、キューティクルが傷ついて、うるおいを保つ力が弱くなっています。乾燥した髪は、静電気が起きやすく、たまりやすいのです。

静電気で髪が傷み、傷んだ髪はさらに静電気が起きやすくなる。この悪循環を断ち切るカギは、「髪のうるおいを保つこと」と「摩擦を減らすこと」の2つです。

対策① お風呂で、うるおいを満たす

ここからは、具体的な対策です。まずは、髪そのものを静電気の起きにくい状態にすることから。土台になるのは、お風呂での保湿ケアです。

  • お湯は38℃前後のぬるめに:寒い季節は熱いお湯を使いたくなりますが、熱すぎるお湯は、髪と頭皮の乾燥につながります。
  • 洗いすぎない:ゴシゴシ洗いや、必要以上の2度洗いは、うるおいまで奪ってしまいます。
  • トリートメントを、いつもより丁寧に:乾燥シーズンは、保湿力の高いトリートメントを選び、置き時間をしっかり守って使いましょう。

KEMAのラインナップで、乾燥シーズンにとくに頼りになるのが、高保湿タイプのクレマトリートメントブラックです。タンパク質・アミノ酸・天然オイルを組み合わせ、内側までうるおいを満たしながらキューティクルを整え、パサつきや広がりを抑えたまとまりのある質感に導きます。毎日の仕上げには、髪の表面をなめらかに整えるケマチンもおすすめです。表面がなめらかな髪は、摩擦そのものが起きにくくなります。

対策② 洗い流さないトリートメントで、うるおいを守る

お風呂で満たしたうるおいを、乾燥した空気の中で一日中守り続けるのが、洗い流さないトリートメントの役割です。静電気対策としては、いちばん手軽に変化を感じやすいケアかもしれません。

夜ドライヤーの前につける

タオルドライのあと、中間から毛先を中心になじませてから乾かします。乾かしすぎは静電気のもと。乾いたら、最後は冷風で仕上げましょう。

朝お出かけ前に、少量をつけ足す

ブラッシングの前に、少量を手のひらに伸ばして、毛先と髪の表面に薄くなじませます。マフラーやコートの襟が当たる、首まわりの髪はとくに丁寧に。

ニットを着た女性が毛先にバームをなじませている様子
お出かけ前のひと手間が、一日のまとまりを左右する。

軽い仕上がりが好みの方や、髪が細い方には、重くならないリーブインバームを。パサつきや広がりを整えながら、自然な艶を与えます。ツヤをしっかり出したい方や、アイロンを使う方には、ベタつかないペンタSオイルが向いています。

対策③ ブラシと服の「素材」を見直す

静電気は、素材同士の「相性」で、起きやすさが変わります。素材には、プラスの電気を帯びやすいものと、マイナスの電気を帯びやすいものがあり、性質が離れているもの同士がこすれ合うほど、大きな静電気が起きます。

プラスを帯びやすい 中間 マイナスを帯びやすい
髪の毛、ウール、ナイロン 綿(コットン)、絹(シルク)、麻 ポリエステル、アクリル

※一般的な目安です。素材の加工や混紡の割合などによって異なる場合があります。

ブラシは、天然素材のものを

プラスチック製のブラシは、髪との摩擦で静電気が起きやすいと言われています。乾燥シーズンだけでも、木製のコームや、豚毛・猪毛などの天然毛のブラシに切り替えてみると、違いを感じやすいはずです。ブラッシングの前に、洗い流さないトリートメントを薄くなじませておくのも効果的です。

髪に触れるマフラーや帽子の素材を選ぶ

髪はプラスを帯びやすいので、マイナスを帯びやすいアクリルやポリエステルのマフラー、フリース素材の帽子やフードは、静電気が起きやすい組み合わせです。髪に直接触れるものは、綿やシルク、ウールなどを選ぶと、静電気を抑えやすくなります。

服の重ね方にも、ひと工夫

たとえば「ウールのニット」の上に「ポリエステルのフリース」を重ねると、プラスとマイナスの性質が離れているため、脱ぎ着のたびに大きな静電気が起きます。間に綿のシャツをはさむなど、性質の近い素材同士を重ねるようにすると、体にたまる静電気を減らせます。

対策④ 部屋の湿度を保つ

静電気は、空気が乾燥しているほどたまりやすくなります。逆に言えば、部屋の湿度を保つことは、髪にも肌にも、そして静電気対策にも有効です。室内の湿度は、40〜60%くらいを目安にするとよいでしょう。

  • 加湿器を使う(湿度計を置くと、管理しやすくなります)
  • 洗濯物を部屋に干す
  • 濡らしたタオルを、ハンガーにかけておく
  • エアコンの風が、髪や顔に直接当たらないようにする
加湿器と木製のヘアブラシが置かれた冬の部屋
空気のうるおいは、髪のうるおい。

外出先で困ったときの応急処置

どれだけ対策をしていても、外出先で髪が広がってしまうことはあります。そんなときのために、すぐできる方法を覚えておきましょう。

  • 洗い流さないトリートメントを、ごく少量なじませる:いちばん確実な方法です。手のひらによく伸ばしてから、広がった部分を上からそっとなでるように。
  • ハンドクリームを塗ったあとの手で、髪をなでる:何も持っていないときの代わりに。ハンドクリームを手にしっかりなじませたあと、手にわずかに残った分で髪の表面を軽くなでます。つけすぎるとベタつくので、あくまで応急処置として。
  • 髪に触る前に、壁や地面に触れる:体にたまった静電気を、先に逃がしておく方法です。木やコンクリートの壁に、手のひらで触れてみてください。

よくある質問

水で髪を濡らせば、静電気はおさまりますか?

一時的にはおさまりますが、乾くとまた元に戻ってしまいます。また、濡れた髪はデリケートなので、そのまま外を歩くとダメージの原因にもなります。水ではなく、洗い流さないトリートメントでうるおいを補うのがおすすめです。

前髪が静電気で顔に張りつきます。

前髪は髪が細く軽いため、静電気の影響を受けやすい部分です。洗い流さないトリートメントを毛先につけたあと、手に残ったわずかな分で、前髪をそっとなでてみてください。直接つけるとベタついてしまうので、「手に残った分だけ」がポイントです。

ドライヤーで乾かしたあと、髪がふわふわと広がります。

乾かしすぎて、髪のうるおいが失われているのかもしれません。乾かす前に洗い流さないトリートメントをつけること、風を上から下へ当てること、乾いたらすぐに冷風に切り替えて仕上げることを試してみてください。

子どもの髪も、静電気がひどいのですが。

お子さまの髪は細くてやわらかいため、静電気で広がりやすい傾向があります。フリース素材の帽子やフードを、綿素材のものに変えてみるだけでも違いが出ます。部屋の加湿も、ご家族みんなに有効です。

衣類用の静電気防止スプレーを、髪に使ってもいいですか?

衣類用のスプレーは、髪や肌に使うことを想定して作られていません。髪には使わず、マフラーやコートなど、髪に触れる衣類のほうに使うようにしましょう。髪には、髪用のケアアイテムを使ってください。

まとめ ─ 静電気対策は、うるおい対策

髪の静電気は、乾燥と摩擦から生まれます。だから対策もシンプルで、「髪のうるおいを保つこと」と「摩擦を減らすこと」の2つです。お風呂でうるおいを満たし、洗い流さないトリートメントで守り、ブラシや服の素材を少しだけ意識する。そして、部屋の空気にもうるおいを。

静電気が起きにくい髪は、そのまま、うるおいがあってツヤのある髪でもあります。今年の冬は、パチパチを我慢するのではなく、髪をいたわるきっかけにしてみませんか。

乾燥シーズンの髪に、うるおいを

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